BLACK DECELERANT “Reflections Vol.2: Black Decelerant”
TASHI WADA “What Is Not Strange?”
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Visible CloakesのSpencer Doranが手がけたロードトリップ・アドヴェンチャー・ゲーム『SEASON: A letter to the future』のサントラがデジタル先行リリース、今秋にはフィジカルでのリリースも決定

Credit: Jonathan Sielaff

Credit: Jonathan Sielaff

Visible Cloaksの片割れで、編集を担当した日本のアンビエント・コンピレーション『環境音楽 = Kankyō Ongaku (Japanese Ambient, Environmental & New Age Music 1980 – 1990)』が第62回グラミー賞の最優秀ヒストリカル・アルバム賞にノミネートされるなど、現代のアンビエント〜ニュー・エイジ・ムーヴメントを牽引する才人、Spencer Doranが約3年かけて作曲・制作したロードトリップ・アドヴェンチャー・ゲーム『SEASON: A letter to the future』のオリジナル・サウンドトラックが完成。デジタル版が先行リリースとなり、秋にはアナログとCDがリリースされることが決定しました。

 

Spencer Doran – SEASON: A letter to the future (Original Soundtrack) out now digitally
(Japanese CD edition will be released in the fall)


Artist: Spencer Doran
Title: SEASON: A letter to the future (Original Soundtrack) 
Label: PLANCHA / RVNG Intl.
Cat#: ARTPL-195

Format: Digital / CD ※日本独自CD化
Release Date: 2023.05.05 (Digital) / CDは今秋発売予定
Price(CD): 2,200 yen + tax

※帯・解説付き予定
※ボーナス・トラック収録予定


Visible Cloaksの片割れで、編集を担当した日本のアンビエント・コンピレーション『環境音楽 = Kankyō Ongaku (Japanese Ambient, Environmental & New Age Music 1980 – 1990)』が第62回グラミー賞の最優秀ヒストリカル・アルバム賞にノミネートされるなど、現代のアンビエント〜ニュー・エイジ・ムーヴメントを牽引する才人、Spencer Doranが約3年かけて作曲・制作したロードトリップ・アドヴェンチャー・ゲーム『SEASON: A letter to the future』のオリジナル・サウンドトラック。

探索、記録、そして人々との出会いを通して、主人公「エステル」を取り巻く奇妙な世界の謎を解き明かしていく瞑想的探索ゲーム『SEASON: A letter to the future』のためにSpencer Doranが約3年かけて作曲・制作したオリジナル・サウンドトラックであり、この温かく消えゆく世界からの豊かな発信のコレクションは、最後の証人の感傷的な耳を通して、文化や生態系を聴くことができる。

Spencerは『SEASON』の制作において初期から協力し、ゲームの空想的な世界と感情的なトーンの定義に貢献。彼の音楽活動は、サイトスペシフィックなオーディオ・インスタレーションや、高い評価を得ている『環境音楽 = Kankyō Ongaku (Japanese Ambient, Environmental & New Age Music 1980 – 1990)』の編纂、また、Visible Cloaksのメンバーとして、人間味のあるフューチャリスティックな作品を制作など、さまざまな形で行われてきた。それぞれの追求は、発明された文化が最後の日々を生きている中で行われるこのビデオ・ゲームのサウンドトラックの中で関連性を見出した。

『SEASON』は、ある時代や場所で生きていることがどのような感覚なのか、そしてその感覚を未来に伝えることをテーマにしている。物語の主人公であるエステルは、写真家であり録音家であり、マイク、カメラ、日記を駆使して、消去に直面している環境の複雑さを明らかにする。この記録は、単なるサルベージ人類学ではなく、エステル自身の過去を理解する鍵であり、私たちの現在を考える瞑想でもある。

サウンドと音楽は、『SEASON』のインタラクティヴ性と物語性に大きく関わっている。キャラクターは自由形式のオーディオレコーダーを装備しており、ゲーム内で聞こえるあらゆる音をキャプチャして再生し、彼女を取り巻く世界についての啓示を引き起こすことができる。山の空気で奏でられるオルガン、村の「眠りの音楽」を響かせるラチェット式オルゴール、渓谷の突風で奏でられるエオリアン・ハープ、老僧のハイファイから流れ出る想像的エキゾティカなど、これらの音は時に音楽的で、サウンドトラックを通して彼のスコアと織り交ぜて聴くことができる。

Spencerは『SEASON』のオーディオ・チームと協力し、単に作曲して3Dコンテキストに配置するのではなく、ゲーム・プラットフォーム用の複雑なオーディオ・システムを管理するために設計されたAudiokinetic社のソフトウェアWwiseを使って、抽象的で進化する体験のためのサウンドトラックをアレンジした。 『SEASON』の環境音楽は、Spancerが「ベン図モデル(Venn Diagram model)」と呼ぶ音色のレイヤリングを使用している。「様々な曲のモジュラー・レイヤーが広範囲に分散し、風景を横断しながら互いに重なり合い、ランダムな要素が絶えず異なる組み合わせを作り出す」と説明している。

スコアは「音楽の風」として機能する。音の断片は、風景の音響生物群と同じように漂い、渦巻く。作曲家がオーケストラの各楽器のために作曲するように、風景の声、突風、難解な想像上の楽器、漂うラジオ放送のために作曲する。その音楽は、ドイツのフェルンヴェー(Fernweh:ホームシックと真逆の意味の単語で、これまでに行ったことのない場所やどこか遠い場所へ行くことを欲する状態を指している)や「far sickness」のように、行ったことのない場所へのホームシックという、場所を選ばない特殊な感情を表現している。特にピアノ曲には、20世紀初頭の印象派、ラヴェル、サティ、ドビュッシー、デオダ・ド・セヴェラックの影響が見て取れる。その他にも、ヴィオール、ハープ、フルート、ポータブルオルガン(プチ・オルグ)、チェレスタなど、歴史的な楽器が聴かれ、彼がVisible Cloaksで探求した鮮明なハイパーリアル空間の中で、すべてが表現されている。

自然界とノン・ディジェティック・スコアの境界は曖昧で、音世界に重ねるのではなく、むしろその延長として機能する。Hildegard WesterkampやR. Murray Schaferといった音響生態学の分野に隣接する作曲家や、Steven FeldとJosé Macedaによる、Spancerによれば「伝統的な音楽形式で聞こえる自然界の反射」についての研究結果を参考にしている。

この豊かで変化する音のネットワークを伝統的なサウンドトラックのリリースに凝縮することは、Spaencerにとって挑戦だったが、これは表現形式に関係なく、生きて探求すべき音楽なのです。曲はあなたの骨の髄まで染み渡る、しかし、この音楽は、表現される形式に関係なく、生き、探求する音楽なのだ。

Spencer Doran『SEASON: A letter to the future (Original Soundtrack)』は、2023年5月5日にデジタル配信され、秋には2枚組LPとCDがリリースされる予定です。『SEASON: A letter to the future』のゲーム・ソフトは、Scavengers StudioよりPlaystation 5、Playstation 4、PC向けに発売中。


01. Title Screen
02. Estelle’s House
03. “We all rested together until it got dark…”
04. Village Sleep Music Instrument
05. Caro Village
06. Mountain Air Instrument
07. The Road Out of Caro
08. Cycling in the Rain
09. Lulkanto Op. 34 (Music Box)
10. Tieng, Through the Mist
11. Tieng Winds
12. Wind Harp
13. Cemetery
14. Sophon’s Lament
15. Morning Song – Azen Islands (Radio)
16. De belles choses vues à travers une vitre sale (Radio)
17. Matyora’s Song
18. Mom (Dream)
19. Ascending to the Shrine
20. The Golden Bells – “Leave Your Coats On The Bed”
21. Easel’s Prayer
22. The Seaside
23. Credits

+ ボーナス・トラック収録予定

 

Video:

Spencer Doran – Ascending to the Shrine
From SEASON: A letter to the future (Original Soundtrack)
https://www.youtube.com/watch?v=hGKTgCyCNdI

Spencer Doran – Cemetery
From SEASON: A letter to the future (Original Soundtrack)
https://youtu.be/eLGMabia3W8

Spencer Doran – Mom (Dream)
From SEASON: A letter to the future (Original Soundtrack)
https://youtu.be/WzLOt54FACw

Spencer Doran – The Seaside
From SEASON: A letter to the future (Original Soundtrack)
https://youtu.be/qL_9UHkn_mo  

Spencer Doran – The Road Out of Caro
From SEASON: A letter to the future (Original Soundtrack)
https://youtu.be/SpipncBUjhg

 


Four TetことKieran Hebden率いるFridgeが2001年にリリースした『Happiness』の5/26にTemporary Residenceからリリースされる発売20周年記念盤から先行第二弾シングルとして「Cut Up Piano & Xylophone (Remastered)」が公開

Photo credit: Jason Evans

Photo credit: Jason Evans

Four TetことKieran Hebdenが学友であったAdem Ilhan、Sam Jeffersと共に1996年に結成したFridgeが2001年にリリースした『Happiness』の5/26にTemporary Residenceからリリースされる発売20周年を記念し、リマスタリングし、ボーナス・トラックを加えた新装パッケージのアニヴァーサリー・エディション『Happiness – Anniversary Edition』から先行第二弾シングルとして「Cut Up Piano & Xylophone (Remastered)」が公開されました。

 

Fridge – Cut Up Piano & Xylophone (Remastered) out now


Bandcamp: https://fridge.bandcamp.com/album/happiness-anniversary-edition
YouTube: https://www.youtube.com/watch?v=-sxGZDy5vUE

 

Fridge “Happiness – Anniversary Edition” 5/26 release

Artist: Fridge
Title: Happiness – Anniversary Edition
Label: PLANCHA / Temporary Residence Ltd.
Cat#: ARTPL-194

Format: CD(国内流通仕様盤)
※帯・解説付き

Release Date: 2023.05.26
Price(CD): 2,200 yen + tax


ポストロックとエレクトロニカが交錯し、フォークトロニカへも派生しようとしていたゼロ年代初頭を彩った不朽の名作の20周年記念盤が登場。Four TetことKieran Hebdenが学友であったAdem Ilhan、Sam Jeffersと共に1996年に結成したFridgeが2001年にリリースした『Happiness』がリリース20周年を記念し、リマスタリングし、ボーナス・トラックを加えた新装パッケージのアニヴァーサリー・エディション。ポストロックxエレクトロニカの超絶名曲にしてフォークトロニカの源流になったいう説もある超名曲「Long Singing」収録。

1996年に学友のKieran Hebden、Adem Ilhan、Sam Jeffers によって結成されたFridgeは、初期は驚くほど多作で、最初の4年間で10枚のシングルと4枚のアルバムをリリースした。メジャーレーベルに短期間在籍した後、トリオはこれまでで最も焦点を絞ったアルバム(Eph、1999年)をリリースした後、フリッジは4枚目のアルバム『Happiness』を発表した。

2001年に最初にリリースされた『Happiness』は、広大で田園的な傑作であり、アコースティック・クラッター、エレクトロニックな探求、ヒップホップ・プロダクション・テクニック、実験的なロック・アレンジの革新的なミックスです。Kieranの今をときめくソロ・プロジェクトであるFour Tetとともに、『Happiness』は1990年代の典型的な自己真面目なエレクトロニック、インディ〜アヴァンロックの最も説得力のある要素を引きずり出し、それらを折衷的なフォークやスピリチュアル・ジャズと組み合わせて、新しい世紀へ向けたものへと昇華した。さらに驚くべきことに、彼らはなんの気負いもなく、当時のあらゆるアルバムとは一線を画す完成度の高い作品を完成させたのだ。

当時のムーヴメントであったポストロックとエレクトロニカが交錯していくような極めて完成度の高い作品であるが、何といっても白眉は本編最後を飾る9分にも及ぶ「Long Singing」。エレクトロニックなサウンドとアコースティックな音色がミニマルながらエモーショナルなメロディに乗って重なり合っていきながらピークを迎えた後に徐々に減っていく。その構築美で聴かせるポストロック〜エレクトロニカ史上に輝く珠玉の名曲。また、フォークトロニカの源流のひとつであるとも言われており、20年の時を経ても未だ色あせていない。

『Happiness – Anniversary Edition』は、Fridgeのキャリアを決定づけたこの傑作の20周年記念リイシュー。 Kieran Hebdenがオリジナルのマスター・テープから細心の注意を払って復元、再構築、リマスタリングしたこのアルバムの音質は、かつてないほどオリジナルの録音を尊重しています。


01. Melodica & Trombone
02. Drum Machines & Glockenspiel
03. Cut Up Piano & Xylophone
04. Tone Guitar & Drum Noise
05. Five Four Child Voice
06. Sample & Clicks
07. Drums Bass Sonics & Edits
08. Harmonics
09. Long Singing
10. Five Combs (Bonus Track)

Restored and remastered by founding member of Fridge, Kieran Hebden (aka Four Tet)

 

 


現代アンビエント〜実験音楽シーンにおいて最注目の逸材であり、即興アンビエント・ジャズ・カルテットのFuubutsushi (風物詩)のメンバーでもあるM. SageがRVNG Intl.と契約して5/26にリリースする『Paradise Crick』からサード・シングル「Mercy Lowlands」がリリース&MV公開

Photo credit: Lynette Sage

Photo credit: Lynette Sage

コロラド州出身で、現代アンビエント〜実験音楽シーンにおいて最注目の逸材であり、即興アンビエント・ジャズ・カルテットのFuubutsushi (風物詩)のメンバーでもあるM. SageがRVNG Intl.と契約して5/26にリリースする『Paradise Crick』からサード・シングル「Mercy Lowlands」がリリース、そしてミュージック・ビデオも公開されました。

 

M. Sage new single “Mercy Lowlands” out now

Artist: M. Sage
Title: Mercy Lowlands
Label: PLANCHA / RVNG Intl.

Format: Digital Single

Buy / Listen: https://orcd.co/d7n90ab

M. Sage – Mercy Lowlands [Official Video]
YouTube: https://www.youtube.com/watch?v=FUwZhbdFqMI

 

M. Sage new album “Paradise Crick” 5/26 release

Artist: M. Sage
Title: Paradise Crick
Label: PLANCHA / RVNG Intl.

Cat#: ARTPL-193
Format: CD / Digital
CD Release Date: 2023.05.26
Price(CD): 2,200 yen + tax

Pre-order: https://orcd.co/ypb3byx

※日本独自CD化
※ボーナス・トラック2曲収録予定

※解説:佐々木敦(HEADZ)


自然の世界と作り出された世界を1つとして想像する、強力で持続的なマジック・リアリズム。
エレクトロニック〜アコースティック、フィールド・レコーディングを巧みにブレンドし、エクスペリメンタル〜アンビエント〜ジャズまでを横断する、現代アンビエント〜実験音楽シーン最注目の逸材Matthew SageがRVNG Intl.と契約して放つ5年の歳月をかけて完成させた魅力的な傑作。
ヤン富田やレイモンド・スコットのようなシンセサイザーのパイオニアから、Woo、ステレオラブ、コクトー・ツインズのような表現力豊かなポップな傾向、そしてサム・プレコップのような現代の作曲家まで、本作中の泡のような遊び心、メロディー、音色は、レフトフィールド・エレクトロニック・ミュージックの系譜から得ている。

デジタル森林風景を貫いていく曲がりくねった小道のように、M. Sageの新作『Paradise Crick』時間によって形作されいる。不思議な魅力にあふれ、シンセサイザーとアコースティック・サウンドの豊かで不思議なマルチングから辛抱強く設計されたこの多才なアメリカのアーティストであり超現実を現実の一環として表現するマジック・リアリストである彼の紡ぎ出した新しい音楽群は、想像上の目的地であり、自然界と人工世界を一体として思い描く牧歌的ファンタジーである。

M. Sageは、音楽家、インターメディア・アーティスト、レコーディングエンジニア(であり、プロデューサー、パブリッシャー、教師、パートナー、そして親である)。2010年代初頭からコロラドとシカゴの間で実験的なスタジオ録音作の広大で特異なカタログを作成し、最近のハイライトは、弓で弾くようなノスタルジアをアンサンブルで録音した『The Wind of Things』(Geographic Northから2021年にリリース。トータスの『TNT』とも比較された。)、2020年に遠方の友人達と結成した即興アンビエント・ジャズ・カルテットのFuubutsushi (風物詩)の4枚のシーズン・アルバムである。Sageは、絶妙な速度でプロジェクトを進め、完成したら終わりという完全主義的な感性で突き進んでいるが、このたびRVNG Intl.と契約してリリースされる本作『Paradise Crick』は、多作家の彼にしては異例ともいえる5年の歳月をかけて辛抱強くデザインされたもので、魅力的な異色作にして実に説得力のある作品となっており、自然界と人工の世界を一体化させた牧歌的なファンタジーのようなものだ。

Sageは5年前、シカゴの自宅スタジオから入江にあるコンセプチュアルなキャンプ場に初めてテントを張った(その後、作品によく登場する山や草原があるコロラドに戻った)。その時はリチャード・ブローティガンの『トラウト・フィッシング・イン・アメリカ』を読んだばかりだった。この本は、牧歌的なアメリカが不思議な釣りの旅によってアイデンティティを変化させていく様子を万華鏡のように映し出している。道に迷いながらも、アウトドアを通して自分自身を見出す、そんな感覚にインスパイアされた彼は、キャンプのための架空のサウンドトラックを記録した70以上のデモを蓄積していった。この公園に車を停めると、看板には「Paradise Crickへようこそ」と書かれているかもしれない。”火災の危険は低い”13曲からなるこのシークエンスは、週末の遠征における露の朝、午後のハイキング、そして火の灯る夜のコースである。

Sageは映画監督ではないが、このアルバムの制作方法を、構造、物語、形式的要素、編集上の洗練を経て世界を構築するのと同様の形態と見なしている。共同制作とは対照的に、このアルバムでは、彼は完全な自律性に身を置く唯一の作家であり、即興でシーンを作り、特殊効果を自在に施すことができる。M. Sageの作品において、このような自由なイマジネイションが発揮された先例は、コンパスを遠い土地に傾けた彼の2014年にリリースされたアルバム『A Singular Continent』である。『A Singular Continent』がサンプルを重ねて世界を構築したのに対し、『Paradise Crick』は実験的な楽器とサウンド・デザインで、親しみやすい曲の構成をバランスよく展開する。

ハーモニカ、オートハープ、チャイム、ペニー・ホイッスル、ヴォイス、ハンド・パーカッション、その他のミステリーを散りばめた本作のテクスチャーは、感覚的な冒険として扱われ、沼地はうなり、湖はきらめき、流域は頑丈なHDで呼吸している。リズムはゆったりとした浮遊感があり、Sageのドラムとヘッドホンによる電子音楽に対する愛によって形作られた、「キックとスネア」の瞬間が炸裂する。ひび割れるような静的パルスと豊かな振動が、内在するグルーヴ、隠されたビート・マップを明らかにするのだ。

ヤン富田やレイモンド・スコットのようなシンセサイザーのパイオニアから、Woo、ステレオラブ、コクトー・ツインズのような表現力豊かなポップな傾向、そしてサム・プレコップのような現代の作曲家まで、本作中の泡のような遊び心、メロディー、音色は、レフトフィールド・エレクトロニックの系譜から得ている。このアルバムのボキャブラリーは単純で、ジェスチャーは甘く魅力的で、リスナーを穏やかにすることを目的としている。Sageはもともと実験主義者であるが、『Paradise Crick』では物語を紡ぎ出している。必ずしもコンセプト・アルバムというわけではなく、むしろ週末に出かけるように誘う。


TRACK LIST:

01. Bendin’ In
02. Map to Here
03. River Turns Woodley (for Frogman)
04. Fire Keplo
05. Crick Dynamo
06. Tilth Dusk Drains
07. Tilth Dawn Rustles
08. Mercy Lowlands
09. Paradise Pass
10. Stars Hanging Shallow
11. Backdrif
12. Crick Foam
13. Evenin’ Out
14. Oats (Second Wind) (Bonus Track)
15. Downed on the Trail (Bonus Track)

 

M. Sage:

Matthew Sage は、ミュージシャン、インターメディア アーティスト、レコーディング エンジニアおよびプロデューサー、出版社、教師、パートナー、および親です。 2010年代初頭から、コロラドとシカゴの間で、彼は遊び心のあるニュアンスのあるベロシティと完成主義的な感性を備えたプロジェクトをレンダリングし、多角的な実験的なスタジオ・ミュージックの特異なカタログ輩出してきた。

コロラド州で生まれ育ったSageは、ドラムやギターなど、手に入る楽器は何でも演奏して育ち、中学から高校にかけてバンドに参加した後、インターネット上のDIY音楽文化に出会った。大学在学中にテープ・レーベルPatient Soundsを設立し、100を超えるアーティストの音楽をリリースするとともに、M.Sageとして、またFree Dust, Professional Flowers、Starling Murmurations、RxRy、Wellington Downsの名義で作品をリリースしてきた。2014年、Sageはシカゴに移り、シカゴ芸術学院の大学院に進学し、ライティングとインターメディア・アートを学ぶ。自宅のスタジオでの練習から、Sageは合成の世界にのめり込み、多くの一般的な手法やスタイルに手を出し、しばしばフィールド・レコーディングやシンセサイザーやエレクトロニクスで製作したサウンド・デザイン要素を取り入れた。Patient Sounds、Geographic North、Florabelle Records、Noumenal Loom、Orange Milk、Moon Glyph、Past Inside The Presentなどの著名な実験的レーベルから、着実に自信のプロジェクトを発表し、The WireやNPRなどのでも注目されるようになる。

2019年のレーベル10周年にPatient Soundsを閉じ、その1年後に共同音楽プロジェクト、印刷物、その他の放送・出版実験のためのインプリント、cached.mediaを立ち上げた。パフォーマーとしてのSageは、図書館や美術館、その他の型破りな空間を好み、カリフォルニア州パサディナの日本茶庭園で畠山地平のためにオープニングを行ったのは最近のハイライトである。また、The MoMa、The Whitney、シカゴ美術館などメジャーなアート施設のためにサウンドデザイン、インスタレーション、オリジナル楽曲を制作している。
Sageと彼の家族は現在、コロラド州の田舎に住んでいる。そこから、5年前に最初に想像されたデジタル森林風景の目的地であるであり、彼の世界を構築するエレクトロ・アコースティック・クラフトの集大成の『Paradise Crick』がRVNG Intl.よりリリースされる。

また、2020年には遠方の友人達と即興アンビエント・ジャズ・カルテットのFuubutsushi (風物詩)を結成し、そのメンバーとしても活動している。


プログレッシヴ・パーカッション・トリオ、Asa ToneのメンバーでもあるMelati ESPが、4/28にCarparkからリリースするデビュー・アルバム『hipernatural』から最後の先行曲「INTUISI」をNikolas Arthaが制作したヴィジュアルと共に公開

Credit: Marlee Pasinetti

Credit: Marlee Pasinetti

プログレッシヴ・パーカッション・トリオ、Asa Toneのメンバーでもある、インドネシア系アメリカ人エクスペリメンタル・ポップ・アーティスト、Melati ESPが、4/28にCarparkからリリースするデビュー・アルバム『hipernatural』から最後の先行曲「INTUISI」をNikolas Arthaが制作したヴィジュアルと共に公開しました。

この曲について、メラティ・マレイはこう申し上げています:
“この曲は、おそらくレコードの中で最も内省的な曲です。直感のような幽玄で目に見えないものが、脈拍の速さや肌の汗のように、物理的な作用に変化したり現れたりする力を持っているということについて考えていました。私は、身体の中の人間と非人間との間の控えめな戯れを掘り下げたいと思いました。私にとって、それは超脆弱な、機械の中の幽霊のサイレンの歌のように感じられるのです”

また、スクランブル交差点の液晶をはじめ、渋谷の大型ビジョンをプラットフォームとするNEO SHIBUYA TVのBGMプロジェクトにMelati ESPが選出され、4/24-5/7の期間に放送されます。

 

Melati ESP new single & video “INTUISI” out now

Melati ESP – “INTUISI”
YouTube: https://www.youtube.com/watch?v=zkj0j8wrfd0
Visuals from the skies above Jakarta, 2023.

 

NEO SHIBUYA TV BGM プロジェクト

【放送期間】4/24-5/7
『hipernatural』のプレビューが渋谷の大型ビジョンで放映。

 

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Melati ESP debut album “hipernatural” out on April 28


Artist: Melati ESP
Title: hipernatural
Label: PLANCHA / Carpark Records
Cat#: ARTPL-191
Format: CD / Digital
※解説:柴崎祐二
※歌詞・対訳付き

※ボーナス・トラック3曲収録
Release Date: 2023.04.28
Price(CD): 2,200 yen + tax

Pre-order: https://orcd.co/6b09pgo


新しい超自然的な世界の夢のようなハイブリッド・リズムに身を委ねよう

Melati ESP aka Melati Malayの音楽は、大都市のリズムと熱帯雨林の逃避行、クラブブレイクと無重力ポップの幸福な融合であり、過去の未来の音から新しい夢を描く:”hipernatural”。

インドネシアのポピュラー音楽ダンドゥットを流すジャワのラジオRadio Dangdut、ガムランのカセット、Moving Shadow時代のリキッド・ジャングル、日本のチルアウトなど、彼女がジャカルタで育った10代の頃の音楽体験を基盤としている。

プログレッシヴ・パーカッション・トリオAsa Toneでの最近の活動も含め、Malayのソロ・デビュー作は大胆なボーダーレスで、世界と波長を橋渡しし、想像力に富んだハイブリッドな合成ユートピアに仕上がっていいる。長年のコラボレーターであるKaaziと共同プロデュースしたこのアルバムは、12曲で構成されており、テンプル・ベース・ミュージック、サイバー・サイレン・テクノ、Stereolab、ドラムンベース、ニューエイジ・ダウンテンポ、ダイヤルアップ・レイブの空想、異世界の会話、コンピューターのハム、泡立つ水などの触感的な断片がちりばめられていて、多彩・折衷的でありながらも作品全体としてはまとまりがあり、心地よくも刺激的な世界に引き込まれる。


Tracklisting:

01. TEPI MEMORI
02. BAHASA BARU
03. E.M.Z.
04. SPESIMEN SEMPURNA
05. INTUISI
06. KUPU KUPU ELEKTRONIK
07. DI ATAS
08. ITU CUKUP!
09. ANDA KATAKAN
10. KITA VS MEREKA
11. WANITA
12. ENERGI
13. KITA VS MEREKA (Salamanda Remix) *
14. ANDA KATAKAN (Tristan Arp Remix) *
15. BAHASA BARU (Kaazi’s Hyperspace Edit) *

*=日本盤CDボーナス・トラック

Cover by Kazuhiro Aihara
Produced, written and recorded by Melati ESP & Kaazi
Mixed by Tristan Arp (except track 3 mixed by Steve Nalepa)
Additional production on 5, 6, 7, 8 by Tristan Arp
Mastered by Christopher Botta at Fer Sound

HIPERNATURAL – ALBUM PREVIEW

https://www.youtube.com/watch?v=JmE2eMGO-Xk
Animation: Loreng Projekt
Logo: Dossier De Songe

 


累計15,000枚を超えるチケットを販売し大盛況だった昨年の東南アジア・ツアーの活躍も冷めやらぬPREPが新曲「One Day at a Time」をリリース!

Photo Credit: Em Cole

Photo Credit: Em Cole

スティーリー・ダンやボビー・コールドウェルを指標にしつつ、コンテンポラリーR&B、エレクトロニカ、70年代から80年代にインスパイアされたポップなどのサウンドをブレンドし、日本のシティ・ポップからも多大な影響を受けているロンドンの4人組PREP。
昨年11月、PREPはジャカルタのJoyland Festivalを皮切りに、マニラとバンコクでヘッドライン公演を行い、15,000枚を超えるチケットを販売し、東南アジア・ツアーをソールドアウトさせたばかりの彼らが新曲「One Day at a Time」を携えて帰ってきました。

ヴォーカリストのTom Havelockは、「”One Day at a Time”は、本当に置き去りにしたいのか確信が持てない状況から抜け出そうとすることについての曲です」と説明し、ドラマーのGuillaume Jambelは、「大合唱というよりは、街を歩いているようなクールな感じの、違った響きのコーラスを持つ曲をやりたかったんだ」と続け「そのヴァイブスを手に入れてすぐに、これはいけると思い、あとはその周りに合うものを探す作業でした。結局、本当のサマージャムになったんだ」

 

PREP new single “ONE DAY AT A TIME” out now


Artist: PREP
Title: One Day at a Time
Label: Bright Antenna Records
Format: Digital Single
Cat#: ARTPL-184 (CD)
Release Date: 2023.04.14
Listen / Buy: https://ffm.to/odaat

YouTube: https://youtu.be/OVwgXEbhccI


 

PREP(プレップ):
AlunaGeorge等のレコーディングにも参加してきたヒップホップ・プロデューサーのDan Radclyffe、エレクロニカを好むクラシック/オペラ・コンポーザーのLlywelyn Ap Myrddin、George Fitzgeraldとツアー暦もある、ハウス・ミュージックのDJにしてドラマーであるGuillaume Jambel、Riton、Sinead Hartnett、Ray BLK等と共同制作暦のあるシンガー・ソングライター、Tom Havelockという様々な異なるバックグラウンドと確かな実力を持った4人組。2016年にUS西海岸の人気ブログ、Blah Blah Blah Scienceが運営するレーベル、B3SCIからリリースしたファーストEP『Futures』は、リリース後瞬く間に注目を集め、ヘビー・プレイ。アジア圏で圧倒的な人気を誇り、ライヴは軒並みソールドアウト。2018年5月にはニューEP『Cold Fire』をリリースし、初来日公演を行い、実力者ならではの卓越したパフォーマンスをみせ、絶賛された。その熱が冷めやらぬまま2018年11月には人気K-POPグループ、Monsta XのヴォーカルShownu(彼に取って人生初のフィーチャリング参加)と、坂本龍一も注目している韓国の新世代インディ・バンド、Se So NeonのSo!YoON!、LAの次世代のミニマル・ファンク・バンド、VulfpeckのCory Wongと、かつてはマイケル・ジャクソンやエルトン・ジョンなどのサポートもつとめ、「セッション王」とも称されるリビング・レジェンド、Paul Jackson Jr等が参加したEP『Line By Line』を発表。そして2019年にはサマーソニックのビーチ・ステージに初出演し、その後2度目となる単独公演も行い盛況を収めた。
R&B〜ブルー・アイド・ソウル〜ファンク〜ジャズ〜AORなど様々な素養を絶妙なバランス感覚でブレンドし、巧みな演奏の元、スウィートなハイトーン・ヴォーカルとハーモニーを駆使し、キャッチーなメロディと軽快なグルーヴを生み出すノスタルジックさと新しさを兼ね備えたスタイリッシュなポップ・サウンドはジャンルの垣根を越えて支持されている。

Facebook: https://facebook.com/prepband
Instagram: https://instagram.com/prepband
Twitter: https://twitter.com/PREP_band
YouTube: http://youtube.com/c/prepofficial
Soundcloud: https://soundcloud.com/prep
Spotify: https://spoti.fi/36ULKjs
Apple: https://apple.co/36URx8E
Website: https://prepofficial.com


KhotinがGhostly Internationalからリリースした最新アルバム『Release Spirit』の日本盤のボーナス・トラック「Dreamfoil」を公開!


レトロ・テイストのシンセを基調にアンビエントとニュー・エイジを横断していくようなチルアウト・ダンス・ミュージックを構築するカナダはエドモントンのプロデューサー、Dylan Khotin-Footeによるソロ・プロジェクトKhotinが2/17にGhostly Internationalからリリースしたニュー・アルバム『Release Spirit』の日本のみのCD盤のボーナス・トラックとして収録された「Dreamfoil」が公開されました。Khotinらしい浮遊感に満ちたドリーミーなトラックです。

Khotin – Dreamfoil (Japanese CD Bonus)

YouTube: https://www.youtube.com/watch?v=RLoIUJ7R4T0

 

Khotin new album “Release Spirit” now on sale


Artist: Khotin
Title: Release Spirit
Label: PLANCHA / Ghostly International
Cat#: ARTPL-180
Format: CD
※日本独自CD化
※ボーナス・トラック1曲収録
Release Date: February 17, 2023
Price(CD): 2,200yen + tax


レトロ・テイストのシンセを基調にアンビエントとニュー・エイジを横断していくようなチルアウト・ダンス・ミュージックを構築するカナダはエドモントンのプロデューサー、Dylan Khotin-Footeによるソロ・プロジェクトKhotinの待望の新作が完成。
歪んだシンセ、ブレイクビーツ、ピアノの音に、リリカルなサンプル、フィールド・レコーディング、その他の抽象的な断片を混ぜ合わせ、より意図的な自由で遊び心のある作品に到達。Khotinのドリーミーなスタイルの暖かさと親しみやすさが、新しいアイデアとフレームワークに出会い、自然な進行とささやかな啓示を受けたという決定的なフルレングス。

Dylan Khotin-Footeは、Khotinという別名義を10年以上続けており、印象派的なエレクトロニック・プロジェクトは、彼の人生の動きとともに変化している。2014年に発表した『Hello World』のクラブ・フレンドリーなグルーヴでバンクーバーのアンダーグラウンド・ダンス・シーンの中心へと躍り出たが、一方でDJ疲れを癒すダウンテンポの2018年の『Beautiful You』のよなアプローチも見せる。彼のメロディックな感性と雰囲気に対する遊び心のある耳は、依然としてプロジェクトの指紋の波打つ核となっており、ビート・ドリヴンであれアンビエントであれ、Khotinのトラックには一聴で分かる独特の渦巻きがある。Ghostly Internationalから2枚目のLPとなる『Finds You Well』を2020年にリリースした後、Khotin-Footeは故郷のエドモントンでゆっくりとした雰囲気の中に身を置くようになった。パンデミック以前から、ソフトなプロダクションに軸足を移し、DJ活動から離れたことで、バンクーバーやクラブでのブッキングの機会は全体的に減っていたが、内向的な性格を自認する彼は、それを良しとしていた。そして彼は、新曲のトーン、ペース、ダイナミズムといった技術を倍加させ、決定的なフルレングスに到達した。それが本作『Release Spirit』である。Khotinは期待というプレッシャーから自分を解放し、彼の音楽について私たちが知っているすべてを融合させ、洗練させている。Khotinのドリーミーなスタイルの暖かさと親しみやすさが、新しいアイデアとフレームワークに出会い、自然な進行とささやかな啓示を受けたのである。

アルバムタイトルは、ビデオゲーム「World of Warcraft」の中の「Release Spirit」という仕組みを借用したもの。プレイヤーは死ぬと、魂を解放し、亡霊となって自分の死体を見つけて生き返るように促される。Khotinはこれを、帰郷によってもたらされた差し迫った変化と、その結果として生じる、創造的な自分を再び見つけるために芸術的な期待を浄化するプロセスの、価値ある比喩だと考えている。今作では、歪んだシンセ、ブレイクビーツ、ピアノの音に、リリカルなサンプル、フィールド・レコーディング、その他の抽象的な断片を混ぜ合わせ、より意図的な自由で遊び心のある作品に仕上がっている。ミックスとシーケンスには、今回初めてNik Kozubを起用した。Khotin-Footeは、レーベルNormals Welcomeを共同運営していた頃、エドモントンを拠点とするミュージシャン兼エンジニアのNikとマスタリングの工程で長い間一緒に仕事をしてきましたが、今回は彼らの距離が近くなったため、彼の”耳”をより早く取り入れることができたのだろう。結果的に「今までで一番いい音のレコードになったと思う」と語っている。

『Release Spirit』はKhotinが家族旅行で訪れたブリティッシュコロンビア州のオカナガン湖で過ごしたHappy Valley Roadでの出来事で制作された「HV Road」で幕を開ける。夜のコオロギを録音しようとしたようだが、弟妹によってすぐに阻止されてしまう。この可愛らしいやり取りが、リスナーをある種のコアな記憶へと導き、Khotinの最もトランスペアレントな楽曲を特徴づけてきた、誰もが理解できる温かさと驚異的なトーンを設定する。この曲は、ビートと人の声のようなハミングの相互作用で作られたグルーヴとメロディーの傑出した曲で、Khotinはこのゾーンを知り尽くしており、黙想にもクラブでのウォームアップにも等しく適している。

「3 pz」の泡立つような雰囲気と不条理さは、宇宙的でコミカルな間奏曲であると同時に、2世代前に彼の家族がカナダに移住し、英語を学ぶために使用したオーディオ・チュートリアルについて振り返っていることを語っている。「私の祖父母が奇妙なフレーズを繰り返しているのを想像することができるんだ」と彼は説明する。「Fountain, Growth」では、KhotinはモントリオールのTess Roby(3人組バンド、Dawn to Dawnとしても活動している)とコラボレーションし、プロジェクト初のヴォーカル・トラックを披露。Tessの柔らかな語り口は、螺旋状のエアポケットに響くリズミカルなプロダクションの上で、シューゲイザー・ポップのような爽やかさを醸し出している。このシングルとアルバムを通して、曲の名前の由来である彷徨える精霊のように、構成されたレイヤーの間を風が吹き抜け、「Life Mask」の鳥のさえずりを経て、「Unlimited <3>」へとシームレスに到達していく。後者はスローモーションで、カシオトーンから聞こえる実体のない音が808ドラムとサブ・ベースとぶつかり合い、トラップとインストゥルメンタル・ヒップホップの間を行き来するようなヴァイヴスを生み出している。

『Release Spirit』は夢の中のシークエンスで休息しているかのようであり、デジタル化されたアンビエントの「My Same Size」の前に、「Techno Creep」の心臓の鼓動に合わせて振動するシンセラインが踊り、ハイパーなレム状態を表現している。そして最後のパスでは、Khotinは画面の輝きから大陸横断の旅を想像し、ヨーロッパと日本の鉄道路線を追ったYouTube動画のジャンルのサウンドトラックとして、「Sound Gathering Trip」を録音した。ピアノの鍵盤が鳴り響き、静寂に満ちたサウンド・デザインが街並みから田園風景まで、レールの上を揺れ動き、彼のベッドルームの向こう側の世界を内省的に駆け抜ける。

この作品は、Khotinのプロジェクト全体に対する適切な別れのイメージを兼ね備えています。大きな夢を持ちながらも、細部にまでこだわり、内側から環境を形成している時が最も幸せな時なのだ。過去10年間、彼はエドモントンを拠点に、バンクーバーやその周辺に痕跡を残してきた。しかし、すべての兆候が故郷を指すとき、彼は別の視点からすべてを見るためにループバックし、活性化し、洗練され、自由になる。


TRACK LIST:

01. HV Road
02. Lovely
03. Home World 303
04. 3 pz
05. Computer Break (Late Mix)
06. Fountain, Growth (ft Tess Roby)
07. Life Mask
08. Unlimited <3
09. Techno Creep
10. My Same Size
11. Sound Gathering Trip
12. Dreamfoil (Bonus Track)

 

Photo by Tess Roby

Photo by Tess Roby

Khotin:
カナダはエドモントンを拠点に活動しているプロデューサー、Dylan Khotin-Footeによるソロ・プロジェクト。最初期はHappy Trendy名義で活動していたが、2014年にKhotinへと変名。様々なアーティストを輩出するカナダの優良カセット・レーベル1080pからファースト・アルバム『Hello World』をリリースして注目を集め、2015年にはMUTEK Montrealに出演。2017年には『New Tab』をセルフ・リリース(ヴァンクーバーのPacific Rhythmがヴァイナル化し、日本ではScentがCD化)にて発表した後、2018年に『Beautiful You』をリリース。各所で絶賛され、Ghostly Internationalとの契約と至る。そして翌年同レーベルからヴァイナルもリリースされた。2020年にはGhostly Internationalから2作目となる『Finds you Well』で、ベッドルームからフロアまでを横断する至極のチルアウト・サウンドを見せ、さらなる評価を高めた。
Khotinのアプローチは実に多彩で、穏やかなシンセのアトモスフェリックなものからヒプノティックでダンサブルなものまでを横断し、印象的でドリーミーなサウンドを展開。サウンドのバランスや安定感が絶妙で、その心地よいリスニング感はジャンルの垣根を越えて注目度が高まっている。


プログレッシヴ・パーカッション・トリオAsa Toneのメンバーでもあるインドネシア系アメリカ人エクスペリメンタル・ポップ・アーティストMelati ESPが4/28にCarparkからリリースするデビュー・アルバム『hipernatural』から新たな先行シングルとして「ENERGI」をリリース

 Credit: Marlee Pasinetti

Credit: Marlee Pasinetti

プログレッシヴ・パーカッション・トリオ、Asa Toneのメンバーでもある、インドネシア系アメリカ人エクスペリメンタル・ポップ・アーティスト、Melati ESPが、4/28にCarparkからリリースするデビュー・アルバム『hipernatural』からリードシングル「E.M.Z」、「KUPU KUPU ELEKTRONIK」、爽快な「BAHASA BARU」に続く先行シングルとして「ENERGI」をリリースしました(DJ Magでプレミア公開)。この穏やかなトラックは他の楽曲同様にインドネシア語で歌われています。

トラックについて、Melati Malayはこのように述べています:
“「ENERGI」は、”不気味な谷”を意識して制作しました。この曲はアルバムの最後の曲なので、それまでの45分間のムードとストーリーテリングが、ある種の自然と技術の『変身』として一緒に頂点に達するようにしたかったのです。この曲の最後の2行は『おかしな機械になりながら、合意に達するまでの時間』という歌詞で締めくくられています。だから、ここからどこへ行くのか、という疑問が残るのです。”

また、日本盤のボーナス・トラック3曲が決定しました。盟友Salamanda、そしてAsa ToneのメンバーでもあるTristan Arp、 Kaaziのリミックスが収録されます。

 

Melati ESP new single “ENERGI” out now

Artist: Melati ESP
Title: ENERGI
Label: PLANCHA / Carpark Records
Format: Digital Single
Buy / Listen: https://orcd.co/w3adoxj

Soundcloud (DJ mag premiere): https://soundcloud.com/djmag/premiere-melati-esp-energi

Visualizer (YouTube): https://www.youtube.com/watch?v=MzTOMSbPu24

 

Melati ESP debut album “hipernatural” out on April 28


Artist: Melati ESP
Title: hipernatural
Label: PLANCHA / Carpark Records
Cat#: ARTPL-191
Format: CD / Digital
※解説:柴崎祐二
※歌詞・対訳付き

※ボーナス・トラック3曲収録
Release Date: 2023.04.28
Price(CD): 2,200 yen + tax

Pre-order: https://orcd.co/6b09pgo


新しい超自然的な世界の夢のようなハイブリッド・リズムに身を委ねよう

Melati ESP aka Melati Malayの音楽は、大都市のリズムと熱帯雨林の逃避行、クラブブレイクと無重力ポップの幸福な融合であり、過去の未来の音から新しい夢を描く:”hipernatural”。

インドネシアのポピュラー音楽ダンドゥットを流すジャワのラジオRadio Dangdut、ガムランのカセット、Moving Shadow時代のリキッド・ジャングル、日本のチルアウトなど、彼女がジャカルタで育った10代の頃の音楽体験を基盤としている。

プログレッシヴ・パーカッション・トリオAsa Toneでの最近の活動も含め、Malayのソロ・デビュー作は大胆なボーダーレスで、世界と波長を橋渡しし、想像力に富んだハイブリッドな合成ユートピアに仕上がっていいる。長年のコラボレーターであるKaaziと共同プロデュースしたこのアルバムは、12曲で構成されており、テンプル・ベース・ミュージック、サイバー・サイレン・テクノ、Stereolab、ドラムンベース、ニューエイジ・ダウンテンポ、ダイヤルアップ・レイブの空想、異世界の会話、コンピューターのハム、泡立つ水などの触感的な断片がちりばめられていて、多彩・折衷的でありながらも作品全体としてはまとまりがあり、心地よくも刺激的な世界に引き込まれる。


Tracklisting:

01. TEPI MEMORI
02. BAHASA BARU
03. E.M.Z.
04. SPESIMEN SEMPURNA
05. INTUISI
06. KUPU KUPU ELEKTRONIK
07. DI ATAS
08. ITU CUKUP!
09. ANDA KATAKAN
10. KITA VS MEREKA
11. WANITA
12. ENERGI
13. KITA VS MEREKA (Salamanda Remix) *
14. ANDA KATAKAN (Tristan Arp Remix) *
15. BAHASA BARU (Kaazi’s Hyperspace Edit) *

*=日本盤CDボーナス・トラック

Cover by Kazuhiro Aihara
Produced, written and recorded by Melati ESP & Kaazi
Mixed by Tristan Arp (except track 3 mixed by Steve Nalepa)
Additional production on 5, 6, 7, 8 by Tristan Arp
Mastered by Christopher Botta at Fer Sound

HIPERNATURAL – ALBUM PREVIEW

https://www.youtube.com/watch?v=JmE2eMGO-Xk
Animation: Loreng Projekt
Logo: Dossier De Songe

 


Four TetことKieran Hebden率いるFridgeが2001年にリリースした名作『Happiness』のリリース20周年記念盤が5/26リリース決定。リード・シングルとして「Five Four Child Voice (Remastered)」がリリース、加えて、この曲を演奏した2007年のライヴ・パフォーマンス映像が公開。


Four TetことKieran Hebdenが学友であったAdem Ilhan、Sam Jeffersと共に1996年に結成したFridgeが2001年にリリースした『Happiness』がリリース20周年を記念し、リマスタリングし、ボーナス・トラックを加えた新装パッケージのアニヴァーサリー・エディションが5/26にリリースされることが決定致しました。

リード・シングルとして「Five Four Child Voice (Remastered)」がリリース、加えて、この曲を演奏した2007年のライヴ・パフォーマンス「Live at Bardens Boudoir, London, England (August 9, 2007)」が公開されました。

 

Fridge “Happiness – Anniversary Edition” 5/26 release

Artist: Fridge
Title: Happiness
Label: PLANCHA / Temporary Residence Ltd.
Cat#: ARTPL-194

Format: CD(国内流通仕様盤)
※帯・解説付き

Release Date: 2023.05.26
Price(CD): 2,200 yen + tax


ポストロックとエレクトロニカが交錯し、フォークトロニカへも派生しようとしていたゼロ年代初頭を彩った不朽の名作の20周年記念盤が登場。Four TetことKieran Hebdenが学友であったAdem Ilhan、Sam Jeffersと共に1996年に結成したFridgeが2001年にリリースした『Happiness』がリリース20周年を記念し、リマスタリングし、ボーナス・トラックを加えた新装パッケージのアニヴァーサリー・エディション。ポストロックxエレクトロニカの超絶名曲にしてフォークトロニカの源流になったいう説もある超名曲「Long Singing」収録。

1996年に学友のKieran Hebden、Adem Ilhan、Sam Jeffers によって結成されたFridgeは、初期は驚くほど多作で、最初の4年間で10枚のシングルと4枚のアルバムをリリースした。メジャーレーベルに短期間在籍した後、トリオはこれまでで最も焦点を絞ったアルバム(Eph、1999年)をリリースした後、フリッジは4枚目のアルバム『Happiness』を発表した。

2001年に最初にリリースされた『Happiness』は、広大で田園的な傑作であり、アコースティック・クラッター、エレクトロニックな探求、ヒップホップ・プロダクション・テクニック、実験的なロック・アレンジの革新的なミックスです。Kieranの今をときめくソロ・プロジェクトであるFour Tetとともに、『Happiness』は1990年代の典型的な自己真面目なエレクトロニック、インディ〜アヴァンロックの最も説得力のある要素を引きずり出し、それらを折衷的なフォークやスピリチュアル・ジャズと組み合わせて、新しい世紀へ向けたものへと昇華した。さらに驚くべきことに、彼らはなんの気負いもなく、当時のあらゆるアルバムとは一線を画す完成度の高い作品を完成させたのだ。

当時のムーヴメントであったポストロックとエレクトロニカが交錯していくような極めて完成度の高い作品であるが、何といっても白眉は本編最後を飾る9分にも及ぶ「Long Singing」。エレクトロニックなサウンドとアコースティックな音色がミニマルながらエモーショナルなメロディに乗って重なり合っていきながらピークを迎えた後に徐々に減っていく。その構築美で聴かせるポストロック〜エレクトロニカ史上に輝く珠玉の名曲。また、フォークトロニカの源流のひとつであるとも言われており、20年の時を経ても未だ色あせていない。

『Happiness – Anniversary Edition』は、Fridgeのキャリアを決定づけたこの傑作の20周年記念リイシュー。 Kieran Hebdenがオリジナルのマスター・テープから細心の注意を払って復元、再構築、リマスタリングしたこのアルバムの音質は、かつてないほどオリジナルの録音を尊重しています。


01. Melodica & Trombone
02. Drum Machines & Glockenspiel
03. Cut Up Piano & Xylophone
04. Tone Guitar & Drum Noise
05. Five Four Child Voice
06. Sample & Clicks
07. Drums Bass Sonics & Edits
08. Harmonics
09. Long Singing
10. Five Combs (Bonus Track)

Restored and remastered by founding member of Fridge, Kieran Hebden (aka Four Tet)

 

Five Four Child Voice (Remastered) out now

Bandcamp: https://fridge.bandcamp.com/track/five-four-child-voice-2
YouTube: https://www.youtube.com/watch?v=Zus5aOhq2Gw

 

Fridge – Live at Bardens Boudoir, London, England (August 9, 2007)


YouTube: https://www.youtube.com/watch?v=gXZxzcdCAWY

 


Leaving Recordsの創設者Matthewdavidが4/28にリリースするニュー・アルバム「Mycelium Music」から先行セカンド・シングル「X」をリリース、同時にヴィジュアライザーも公開

Photo : Michael Flanagan

Photo : Michael Flanagan

Leaving Recordsの創設者Matthewdavidが4/28にリリースする、正式なフルレングスとしてはおよそ5年ぶりにリリースするニュー・アルバム「Mycelium Music」から先行セカンド・シングル「X」をリリース、同時にヴィジュアライザーも公開致しました。

 

Matthewdavid new single “X” out now

Artist: Matthewdavid

Title: X
Label: PLANCHA / Leaving Records
Format: Digital Single
Buy/Listen: https://orcd.co/qer1ome

 

Matthewdavid new album “Mycelium Music” 4/28 release

Artist: Matthewdavid
Title: Mycelium Music
Label: PLANCHA / Leaving Records
Format: CD / Digital
Release Date: 2023.04.28
Pre-order: https://orcd.co/gnvp4qr

Leaving Recordsの創設者Matthewdavidの正式なフル・レングスとしてはおよそ5年ぶりとなる生成力に満ちたニュー・アンビエント・アルバム

タイトルである”Mycelium”とは菌糸のことである。菌糸は植物、ひいてはすべての生き物がコミュニケーションをとるための、広大な地下の菌類ネットワークである。個々の菌糸体は、地球上で最も大きな有機体であると言われている。しかし、このネットワークは、私たちがこれまで抱いてきた個別の生物という認識を歪め、混乱させるものでもある。菌糸体は、自然や存在に関する長年の「決まり文句」を実証するものとして登場した。すなわち、すべての生命は相互に連結しており、人間という動物は多孔質であり、私たちはまさにこの地球に恩義を感じているのである。

Matthewdavidは、ロサンゼルスのビートシーンの頭角を現したMatthewdavidは、ニューエイジのサウンド/カルチャーの豊かで無視され、しばしば嘲笑されてきたアーカイヴに数年間没頭し、ある種のニュー・ニューエイジの感性を導き出した。本作『Mycelium Music』は、デジタルとオーガニック、土と幽玄、花と腐敗のすべてが衝突し共存する、これらの美学の合成物、ある種の錬金術的マリアージュを構成しているのである。
菌糸体はどのように歌うのだろうか?他のサウンド・アーティストがフィールド・レコーダーを手に現象を捉えようとするのに対し、Matthewdavidは簡潔で印象主義的、かつ日記的な一連の「歌」で応える(ただし、菌糸体と同様に、ある歌/有機物がどこで終わり、別のものが始まるのかは簡単に見分けがつかない)。
『Mycelium Music』のオープニング・トラックである「Norns」は、このアルバムの大部分が作曲されたスクリプト:ベースのオープンソースの楽器にちなんで、適切に命名されている。即興と偶然の両方を可能にするNorns(Matthewdavidが長年サポートしてきたオンラインDIYコミュニティ)は、ここでは複数の意味での生成的な音楽を生み出すために利用されている。音響的にレンダリングされた『Mycelium Music』は、おなじみの不思議な形を思い起こさせるが、低速度撮影の写真とは似ていない ー (傘状の)キノコの1本の茎が地面から飛び出し、花を咲かせ、すぐに枯れてしまう。
もちろん、テクスチャーも美しく、古い思考を刺激するような瞬間や衝撃もある。しかし、最初に聴いたとき、このレコードが相互依存の意味、問題、そして約束について真剣に考察した産物であることに、人は本当に驚かされる。家族を持ち、実の親と選んだ親を失い、加齢と体現に苦しみ、レコード会社を立ち上げ、ミュージシャン、アーティスト、愛好家たちの豊かで広がりを見せるコミュニティを(通常の確率や動機に反して)開拓したMatthewdavidの爪は、人生の土でかなりこびりついている。これらの経験をふるいにかけて『Mycelium Music』は、DJ/プロデューサー神話のエゴを排除した謙虚な作品である。このアルバムは、細心の注意を払った上での記録であり、哲学者シモーヌ・ヴェイユの言葉を借りれば、注意は祈りのひとつの形態なのである。

なお、CDリリースは日本のみで、ボーナス・トラックに本アルバムのプライマーとして先行リリースされたEP『On Mushrooms』の6曲が収録される。


01. Norns
02. Liquidity
03. Perpetuity
04. Phased Moon
05. Zithertronica
06. Grain
07. X
08. Spills
09. Zithercelium
10. MLR
11. Zithertronix
12. Harvest

CD Bonus Tracks (On Mushrooms EP)
13. Culebra with Wilkes (feat. Sam Wilkes)
14. Under a Tree
15. A New Ambient
16. Dampener
17. Too High to Play Bear’s Campout (feat. Brin)
18. One4G

All Music Composed, Recorded, Mixed, & Mastered by MatthewDavid alongside Brin using Norns in my backyard (Liquidity), Nailah Hunter playing Harp in the park (Perpetuity), EMV playing Korg MS2000 at home (Phased Moon, Harvest), and John Randono providing his Cenote Field Recording from Mexico (Zithercelium). Art Direction by Sam Klickner. Bio by Emmett Shoemaker. This music is dedicated to Love.

 


Matthewdavid主宰のLeaving Recordsとは:

Leaving Records は、ロサンゼルスを拠点とするオールジャンル・アーティスト・コミュニティで、主にエクスペリメンタルな発信を高めることに重点を置いています。 2008年に音楽ブログとして始まり、2009年にアーティストのMatthewdavidとデザイナーのJesselisaによってクラフト・カセット・レーベルとして立ち上げられたこのレーベルは、多数のオルタナティヴ・スペースにまたがるコミュニティ組織のプラットフォームを拡大し続けています。

これまでにJulia Holter、Laraaji、Bauhaus、Sam Gendel、Sam Wilkes、Green-House、Ana Roxanne、William Tyler、Arushi Jain、Zeroh、Ras G、Colloboh、Odd Nosdam、Sun Araw、Matthewdavid 等の作品を輩出しています。


現代アンビエント〜実験音楽シーン最注目の逸材M. SageがRVNG Intl.と契約して5/26にリリースする『Paradise Crick』からセカンド・シングル「River Turns Woodley (for Frogman)」がリリース&MVも公開

Credit: Lynette Sage

Credit: Lynette Sage

コロラド州出身で、現代アンビエント〜実験音楽シーンにおいて最注目の逸材であり、即興アンビエント・ジャズ・カルテットのFuubutsushi (風物詩)のメンバーでもあるMatthew SageがRVNG Intl.と契約して5/26にリリースする『Paradise Crick』からセカンド・シングル「River Turns Woodley (for Frogman)」がリリース、そしてミュージック・ビデオも公開されました。

アルバム『Paradise Crick』は、自然界と人工的な世界の境界を曖昧にするようにデザインされており、新曲のビデオでは、その作業がユーモラスに達成されています。ゆったりと流れる「River Turns Woodley (For Frogman)」は、平和なニューエイジ的雰囲気から、よりポストロックに近い、壮大でエレクトロニックでエネルギーに満ちたものに進化しています。この曲はSageの未来の息子にインスパイアされたもので、Sageはその胎内体験を両生類に例えています。Sageは以下のように語っています。

「私は子宮内体験を水陸両用のようなものだと想像していました。最初の9カ月を羊水に浸かり、チューブで呼吸する生き物として過ごすというのは、なんと不思議なことでしょう。同時に、脳が発達し、水中生物としての深い核となる記憶を作り出しているのです。しかし、私たちは誕生と同時にそれを脱ぎ捨てて、陸上生活者になります。オタマジャクシは小さな賢い類人猿になるのです。また、生まれる前に子孫を残すために、超音波やレーダーを使って水中を確認するのも不思議なことです。すべて自然であり、すべて魔法なのです。」

ビデオでは、この思慮深く感情的な構成に加えて、M. Sageと文字通りのカエルの人間との間のFaceTime通話が行われています。

 

M. Sage new single “River Turns Woodley (for Frogman)” out now

Artist: M. Sage
Title: River Turns Woodley (for Frogman)
Label: PLANCHA / RVNG Intl.

Format: Digital Single

Buy / Listen: https://orcd.co/jwprmmj

M. Sage – River Turns Woodley (for Frogman) [Official Video]
YouTube: https://www.youtube.com/watch?v=oaaHIz43j18

 

M. Sage new album “Paradise Crick” 5/26 release

Artist: M. Sage
Title: Paradise Crick
Label: PLANCHA / RVNG Intl.

Cat#: ARTPL-193
Format: CD / Digital
CD Release Date: 2023.05.26
Price(CD): 2,200 yen + tax

Pre-order: https://orcd.co/ypb3byx

※日本独自CD化
※ボーナス・トラック2曲収録予定

※解説付き予定


自然の世界と作り出された世界を1つとして想像する、強力で持続的なマジック・リアリズム。
エレクトロニック〜アコースティック、フィールド・レコーディングを巧みにブレンドし、エクスペリメンタル〜アンビエント〜ジャズまでを横断する、現代アンビエント〜実験音楽シーン最注目の逸材Matthew SageがRVNG Intl.と契約して放つ5年の歳月をかけて完成させた魅力的な傑作。
ヤン富田やレイモンド・スコットのようなシンセサイザーのパイオニアから、Woo、ステレオラブ、コクトー・ツインズのような表現力豊かなポップな傾向、そしてサム・プレコップのような現代の作曲家まで、本作中の泡のような遊び心、メロディー、音色は、レフトフィールド・エレクトロニック・ミュージックの系譜から得ている。

デジタル森林風景を貫いていく曲がりくねった小道のように、M. Sageの新作『Paradise Crick』時間によって形作されいる。不思議な魅力にあふれ、シンセサイザーとアコースティック・サウンドの豊かで不思議なマルチングから辛抱強く設計されたこの多才なアメリカのアーティストであり超現実を現実の一環として表現するマジック・リアリストである彼の紡ぎ出した新しい音楽群は、想像上の目的地であり、自然界と人工世界を一体として思い描く牧歌的ファンタジーである。

M. Sageは、音楽家、インターメディア・アーティスト、レコーディングエンジニア(であり、プロデューサー、パブリッシャー、教師、パートナー、そして親である)。2010年代初頭からコロラドとシカゴの間で実験的なスタジオ録音作の広大で特異なカタログを作成し、最近のハイライトは、弓で弾くようなノスタルジアをアンサンブルで録音した『The Wind of Things』(Geographic Northから2021年にリリース。トータスの『TNT』とも比較された。)、2020年に遠方の友人達と結成した即興アンビエント・ジャズ・カルテットのFuubutsushi (風物詩)の4枚のシーズン・アルバムである。Sageは、絶妙な速度でプロジェクトを進め、完成したら終わりという完全主義的な感性で突き進んでいるが、このたびRVNG Intl.と契約してリリースされる本作『Paradise Crick』は、多作家の彼にしては異例ともいえる5年の歳月をかけて辛抱強くデザインされたもので、魅力的な異色作にして実に説得力のある作品となっており、自然界と人工の世界を一体化させた牧歌的なファンタジーのようなものだ。

Sageは5年前、シカゴの自宅スタジオから入江にあるコンセプチュアルなキャンプ場に初めてテントを張った(その後、作品によく登場する山や草原があるコロラドに戻った)。その時はリチャード・ブローティガンの『トラウト・フィッシング・イン・アメリカ』を読んだばかりだった。この本は、牧歌的なアメリカが不思議な釣りの旅によってアイデンティティを変化させていく様子を万華鏡のように映し出している。道に迷いながらも、アウトドアを通して自分自身を見出す、そんな感覚にインスパイアされた彼は、キャンプのための架空のサウンドトラックを記録した70以上のデモを蓄積していった。この公園に車を停めると、看板には「Paradise Crickへようこそ」と書かれているかもしれない。”火災の危険は低い”13曲からなるこのシークエンスは、週末の遠征における露の朝、午後のハイキング、そして火の灯る夜のコースである。

Sageは映画監督ではないが、このアルバムの制作方法を、構造、物語、形式的要素、編集上の洗練を経て世界を構築するのと同様の形態と見なしている。共同制作とは対照的に、このアルバムでは、彼は完全な自律性に身を置く唯一の作家であり、即興でシーンを作り、特殊効果を自在に施すことができる。M. Sageの作品において、このような自由なイマジネイションが発揮された先例は、コンパスを遠い土地に傾けた彼の2014年にリリースされたアルバム『A Singular Continent』である。『A Singular Continent』がサンプルを重ねて世界を構築したのに対し、『Paradise Crick』は実験的な楽器とサウンド・デザインで、親しみやすい曲の構成をバランスよく展開する。

ハーモニカ、オートハープ、チャイム、ペニー・ホイッスル、ヴォイス、ハンド・パーカッション、その他のミステリーを散りばめた本作のテクスチャーは、感覚的な冒険として扱われ、沼地はうなり、湖はきらめき、流域は頑丈なHDで呼吸している。リズムはゆったりとした浮遊感があり、Sageのドラムとヘッドホンによる電子音楽に対する愛によって形作られた、「キックとスネア」の瞬間が炸裂する。ひび割れるような静的パルスと豊かな振動が、内在するグルーヴ、隠されたビート・マップを明らかにするのだ。

ヤン富田やレイモンド・スコットのようなシンセサイザーのパイオニアから、Woo、ステレオラブ、コクトー・ツインズのような表現力豊かなポップな傾向、そしてサム・プレコップのような現代の作曲家まで、本作中の泡のような遊び心、メロディー、音色は、レフトフィールド・エレクトロニックの系譜から得ている。このアルバムのボキャブラリーは単純で、ジェスチャーは甘く魅力的で、リスナーを穏やかにすることを目的としている。Sageはもともと実験主義者であるが、『Paradise Crick』では物語を紡ぎ出している。必ずしもコンセプト・アルバムというわけではなく、むしろ週末に出かけるように誘う。


TRACK LIST:

01. Bendin’ In
02. Map to Here
03. River Turns Woodley (for Frogman)
04. Fire Keplo
05. Crick Dynamo
06. Tilth Dusk Drains
07. Tilth Dawn Rustles
08. Mercy Lowlands
09. Paradise Pass
10. Stars Hanging Shallow
11. Backdrif
12. Crick Foam
13. Evenin’ Out

+ CDボーナス・トラック収録予定

 

M. Sage:

Matthew Sage は、ミュージシャン、インターメディア アーティスト、レコーディング エンジニアおよびプロデューサー、出版社、教師、パートナー、および親です。 2010年代初頭から、コロラドとシカゴの間で、彼は遊び心のあるニュアンスのあるベロシティと完成主義的な感性を備えたプロジェクトをレンダリングし、多角的な実験的なスタジオ・ミュージックの特異なカタログ輩出してきた。

コロラド州で生まれ育ったSageは、ドラムやギターなど、手に入る楽器は何でも演奏して育ち、中学から高校にかけてバンドに参加した後、インターネット上のDIY音楽文化に出会った。大学在学中にテープ・レーベルPatient Soundsを設立し、100を超えるアーティストの音楽をリリースするとともに、M.Sageとして、またFree Dust, Professional Flowers、Starling Murmurations、RxRy、Wellington Downsの名義で作品をリリースしてきた。2014年、Sageはシカゴに移り、シカゴ芸術学院の大学院に進学し、ライティングとインターメディア・アートを学ぶ。自宅のスタジオでの練習から、Sageは合成の世界にのめり込み、多くの一般的な手法やスタイルに手を出し、しばしばフィールド・レコーディングやシンセサイザーやエレクトロニクスで製作したサウンド・デザイン要素を取り入れた。Patient Sounds、Geographic North、Florabelle Records、Noumenal Loom、Orange Milk、Moon Glyph、Past Inside The Presentなどの著名な実験的レーベルから、着実に自信のプロジェクトを発表し、The WireやNPRなどのでも注目されるようになる。

2019年のレーベル10周年にPatient Soundsを閉じ、その1年後に共同音楽プロジェクト、印刷物、その他の放送・出版実験のためのインプリント、cached.mediaを立ち上げた。パフォーマーとしてのSageは、図書館や美術館、その他の型破りな空間を好み、カリフォルニア州パサディナの日本茶庭園で畠山地平のためにオープニングを行ったのは最近のハイライトである。また、The MoMa、The Whitney、シカゴ美術館などメジャーなアート施設のためにサウンドデザイン、インスタレーション、オリジナル楽曲を制作している。
Sageと彼の家族は現在、コロラド州の田舎に住んでいる。そこから、5年前に最初に想像されたデジタル森林風景の目的地であるであり、彼の世界を構築するエレクトロ・アコースティック・クラフトの集大成の『Paradise Crick』がRVNG Intl.よりリリースされる。

また、2020年には遠方の友人達と即興アンビエント・ジャズ・カルテットのFuubutsushi (風物詩)を結成し、そのメンバーとしても活動している。


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