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CHRISTOPHER WILLITS “Gravity” [ARTPL-179]


Artist: Christopher Willits
Title: Gravity

Cat#: ARTPL-179
Format: CD

※日本独自CD化
※正方形紙ジャケット仕様

Release Date: 2022.09.09
Price(CD): 2,200yen + tax


Tychoの盟友であり、坂本龍一とのコラボレーションなどでも知られるサンフランシスコのアーティスト、Christopher Willitsの新作が完成!深いリスニングへの意図を持ったスローダウンし、感じ、癒すためのツールだという極上のアンビエント・ミュージック!

変化と挑戦の時期に作曲されたこの作品のアイデアは、岐阜の寺院でギターの即興演奏を録音した際に初めて浮かび上がったといい、これまでで最もパーソナルで洗練された作品。「この音楽は、スローダウンし、感じ、癒すためのツールです。」とウィリッツは説明し、空間的で没入感のあるサウンドで、聴き手の心が処理しようとする本質的な欲求を音に導くように誘っていいる。

「私にとってこのアルバムは、人生のカーブを感じ、バランスに耳を傾け、進行中の旅を認識する、感謝の祈りのようなものです。すべての作品は、受容と忍耐、悲しみとインスピレーションのバランスに満ちた讃美歌なのです。」

過去20年間、この先駆的な作曲家、ギタリスト、プロデューサー、ヴィジュアル・アーティストであるウィリッツは、好奇心と野心を持って現代のアンビエント音楽の分野を歩み、坂本龍一、テイラー・デュプリー、Tychoとの共同プロジェクトなど、高く評価される作品を実現させてきた。深いリスニングへの意欲的かつ優しい献身は、最先端の空間オーディオ制作の最前線へと彼を導き、2017年のアルバム『Horizon』の時点ではまだ始まったばかりの技術だったが、今では音楽業界全体で広く採用されるようになっている。ウィリッツは自身の技術を超えて、自身が指揮する非営利団体 Envelopの没入型リスニング・スペースとオープン・ソース・ツールを通じて、コミュニティの構築に貢献してきた。

本作『Gravity』のアイデアは、2018年にウィリッツが岐阜の寺院でギターの即興演奏を録音した際に初めて浮かび上がった。2019年の『Sunset』の完成後、2020年にカリフォルニアのレコーディング・スペースにて作業を再開し、カスタム・ムーグ・ギター、ベース・シンセ、ベース・ギター、フィールド・レコーディング、声を活用し、カンザスシティとハワイの家族の元に滞在しながら本作を完成させた。健康状態が悪化している母親をサポートしながら、差し迫った世界の流動を処理するために、各セッションには重厚感が漂っていた。彼の自然な反応は、リラックスと明晰さの状態を和らげ、促進する音楽を作ることだった。

リード・シングル「Crescent」は、『Gravity』の輝かしいの入口として夜空を照らす。ギターの波が、ワシントンベースの男女デュオ、April + VISTAのヴォーカリスト、April Georgeの抽象的なヴォーカルと調和していく。

次の曲「Regrowth」では、ウィリッツは視点を変え、「砕かれた心を修復する」様子を音像化した。この2つの回転するシーンは、空から大地、マクロからミクロまで、私たち人間の意識の概要を示すパノラマ・スキャンを開始する。これらはすべて、ウィリッツがホワイトサンズの沈殿した塵から撮影した写真シリーズによって強調されたもの。ウィリッツはこの空間を注意深く作り上げ、アンビソニックのレイヤーやエレメントを足したり引いたりして、「Endless」の雨音や「Spiraling」のアルペジオの太陽光など、リスナーに方向性を与えている。この作品には波のようなリズムと流れがあり、重力やその欠如によってもたらされる安定感があり、それは表現であると同時に資源でもあるのだ。


Track List:
1. Crescent
2. Regrowth
3. Origin
4. Unknown
5. Endless
6. Curve
7. Spiraling
8. Tunnels

 


KAITLYN AURELIA SMITH “Let’s Turn It Into Sound” [ARTPL-178]

Artist: Kaitlyn Aurelia Smith
Title: Let’s Turn It Into Sound
Cat#: ARTPL-178
Format: CD

※解説:佐々木敦(HEADZ)
※対訳付き
※正方形紙ジャケット仕様

Release Date: 2022.08.26
Price(CD): 2,200yen + tax


「アートは畏敬の念を抱かせ、アートは神秘的な表現である。」「アートは、たとえそれが脳で経験されたとしても、身体的で、それは感じられる。」

ウェストコーストを拠点に活動しているコンポーザー/アーティスト/プロデューサー、Kaitlyn Aurelia SmithがGhostly Internationalへ移籍しての2作目であり、通算9作目のスタジオアルバムである『Let’s Turn It Into Sound』の中心となる謎は、知覚、表現、コミュニケーションに関係している。話し言葉が不十分な場合、どうすればコミュニケーションできるるのか?私たちが感じていることをどのように理解するのか?私たちの世界の経験を他の誰かが理解できるものにどのように変換するのか?

自称「フィーラー(feeler)」である彼女にとって、答えは英語以外の言語の複合語、翻訳、彫刻的ファッション、ダンス、舞踏、武術少林、その他感覚的・身体的体験の形態からインスピレーションを得ている。ファッションが線、形、色、質感、シルエットを使って意識とは別の感覚的なレベルでコミュニケーションを図るように『Let’s Turn it Into Sound』は音を使って言葉だけでは伝えられないことを伝えようと努めている。

“このアルバムはパズルです。そして曲のタイトルは、その感情を分解し、理解するための指示なのです”と彼女は説明する。
エネルギーに満ちた「Is it Me or is it You?」は、自分が自分をどう見ているか、そして他の人が自分をどう見ているかのギャップを、彼ら自身の投影というフィルターを通して横断することから生まれているのです。「There is Something」は、ある部屋に入ると、そこに存在するダイナミックな要素を無意識のうちに意識してしまうような、静かな啓示の感覚を表している。その間、スミスはこれらの感情を音を通して解釈する。

3か月間、自宅のスタジオで一人で録音し、モジュラー・シンセ、アナログ・シンセ、レアなシンセサイザー(愛用するBuchlaを含む)、オーケストラ・サウンド、ヴォイスという通常のツールキットに加えて新しい実験を行うことにした。彼女は新しいヴォーカル処理技術を作成し、典型的な曲の構造に従ったものではなく、直感的に感じられるペースを追求するアプローチを取り入れた。彼女は最も風の強い季節にサブウーファーのバックパックと傘を持って歩き回り、時速60マイルの突風の中でアルバムのローエンドを聴いた。彼女は自分自身に耳を傾け、そうすることで、突然彼女に開かれた内なる共同体に耳を傾けたのである。

このアルバムの根底にあるのは、彼女の言うところの6つの異なる声、それぞれが多面的なストーリーテラーの間のダイナミックな関係である。これらの登場人物を認めることで、彼女は自分の存在全体を認めることになった。織り成す自己の複数性、内なる葛藤に気づき解決する複雑なプロセス、流動の中に調和を見出す喜びなど。「私は、これらの登場人物のすべてを体現していると感じるようになったのです。このアルバムは、私の内なるコミュニティがコミュニケーションしたいのに、そのコミュニケーション手段として英語を持っていない、そのため、それに話をさせ、それを判断せず、ただ遊ばせるスペースを与えるという形だったのです。”期待される曲の構成にこだわらないことで、それぞれの曲はより会話のように感じられ、それぞれのキャラクターが自分自身を完全に表現することができる。

Kaitlynはアンビエントというジャンルの会話にうまくはまることはありませんでしたが、このアルバムでは、さらにその外側を開拓し、アバンギャルド・ポップ、新古典派、その他分類できないものを横断しています。その結果、遊び心があり、好奇心旺盛で、刺激的な作品は、社会的で敏感な動物としての私たちに訴えかけ、リスナーを完全に特異な世界へと誘うのである。『Let’s Turn it Into Sound』を通して進むことは、秘密の領域を覗き見るようなものです。それは、日常の中に隠された魔法の発見と、入り口が閉じた後も長く残る煌めきの両方を楽しませてくれるものなのです。


TRACK LIST:
01. Have You Felt Lately?
02. Locate
03. Let it Fall
04. Is it Me or is it You?
05. Check Your Translation
06. Pivot Signal
07. Unbraid: The Merge
08. Then the Wind Came
09. There is Something
10. Give to the Water

Kaitlyn Aurelia Smith – Have You Felt Lately? (Official Visualizer)
https://www.youtube.com/watch?v=yHeZDxAfzSI

Kaitlyn Aurelia Smith – Is it Me or is it You? (Official Video)
https://www.youtube.com/watch?v=9LHW7-coLEI

Graphics by Sean Hellfritsch @Cool Maritime
Performance by @Kaitlyn Aurelia Smith using a @Rokoko smartsuit pro

 


MARCI “Marci” [ARTPL-177]

Artist: Marci
Title: Marci
Cat#: ARTPL-177
Format: CD

※解説:清水祐也(Monchicon!)
※対訳付き
※正方形紙ジャケット仕様

Release Date: 2022.08.05
Price(CD): 2,200yen + tax


現在のTOPSのサウンドを支える才人がソロ・デビュー!
“人を幸せにしたいという思いがありました。ネガティブなことがあっても、踊れるんだと思わせたかった”

過去のヒット曲の音楽的特徴に触れつつも、シャープな未来志向のサウンドに仕上げた、1人のアーティストとしての自信に満ちたハートフルなシンセポップ!
モントリオール出身のソフト・ロック/ポップ・グループ、TOPSのメンバーであるMarta Cikojevicのソロ・デビュー作。
誠実さに溢れたシンセポップのコレクションで、彼女自身がアーティストとして一歩を踏み出した作品。
TOPSのDavid Carriereが全面バックアップし、ドラムにMitch Davis、Rene Wilson、Austin Tufts(Braids) 、バッキング・ヴォーカルにChloe Soldevila(Anemone)Adam Byczkowski(Better Person)、Jane Penny(TOPS)が参加!

オンタリオ州の田舎で幼少期から秘密のスポットを探しては歌の練習をし、携帯レコーダーに自分の声を録音していたという彼女。2017年からTOPSの正式メンバーとなり、キーボードも担当しており、その実力は間違いない。MARCIの制作にあたり、MartaはTOPSのバンド仲間であるDavid Carriereとコラボレーションを行った。彼は彼女のビジョンを共有する「素晴らしいポップライター」であると述べている。

DavidとMartaは、キャッチーでダンサブル、かつ感情的に正直で地に足の着いたヒット曲を作りたいという考えでMARCIにアプローチした。このレコードは、1993年の質屋を彷彿とさせるモントリオールのアパートで、1年間に制作された。このアパートには、1980年代にさかのぼるシンセサイザーや無名の楽器がたくさんあった。曲はローズとベースで書かれ、ハーモニー、ギター、サンプラー、FMとアナログシンセサイザーで肉付けされ、過去のヒット曲の音楽的特徴に触れつつも、シャープな未来志向の音楽が出来上がった。Martaがアーティストとして成長し、自信に満ちたハートフルなシンセポップのコレクション。彼女が現在のTOPSの中核を担っていることを再確認させられるレトロ感と抜群のポップ・センスに聴くたびに引き込まれる爽快な傑作。

MARCIは、DavedとMartaに加えて、ドラムにMitch Davis、Rene Wilson、Austin Tufts(Braids)、バッキング・ヴォーカルにChloéSoldevila(Anemone)、Adam Byczkowski(Better Person)、Jane Penny(TOPS)をフィーチャーしています。


TRACK LIST:

01. All of Your Love
02. Immaterial Girl
03. Entertainment
04. Terminal
05. Pass Time
06. Play By Play
07. Deeper Shade of Blue
08. Call The Wild
09. When Love Had Just Begun
10. Electricity
11. BB I Would Die

Pass Time (Official Video)
https://www.youtube.com/watch?v=30BWx5yxUEo

Marci – “Immaterial Girl” (Official Video)
https://www.youtube.com/watch?v=88xGB5X7x-M

Marci – “Entertainment” (Official Visualizer)
https://www.youtube.com/watch?v=A8UYxeNB1sU

 


LAUNDER “Happening” [ARTPL-173]


Artist: Launder
Title: Happening

Cat#: ARTPL-173
Format: CD

※解説・歌詞対訳: 加藤夏樹(Luby Sparks)
※正方形紙ジャケット仕様

Release Date: 2022.07.15
Price(CD): 2,000yen + tax


商品情報に一部誤りがあったため修正致しました。こちらをご確認ください。
Launder『Happening』誤情報記載のお詫びと帯・解説書交換対応のご案内
https://www.artuniongroup.co.jp/plancha/top/happening-owabi/

90年代ローファイとシューゲイザーが交錯し感情を揺さぶる衝撃のサウンド!オルタナ〜シューゲイズ〜ドリーム・ポップまでを飲み込む圧巻のデビュー作!
LAを拠点に活動するJohn Cudlipによるプロジェクト、LaunderがGhostly Internationalと契約し、衝撃のデビュー・アルバムを完成。Sonny DiPerri(My Bloody Valentine、Nine Inch Nails、DIIV)が共同プロデュース、エンジニア、ミキサーを担当し、ゲストにフランス生まれのシンガーソングライター/女優のSokoや盟友DIIVのZachary Cole Smithが参加!

オレンジ・カウンティ出身で現在はLAを拠点に活動するJohn CudlipによるプロジェクトLaunder。元々は2019年に友人であるDay WaveことJackson Phillips、フランス生まれのシンガーソングライター/女優のSoko、DIIVのZachary Cole Smith等とのカジュアルなセッションから派生し、Launderへと発展した。約3年の歳月と60曲のデモを経てGhostly Internationalと契約し、遂に完成したのがこのフルレングス・デビュー・アルバム『Happening』である。

共同プロデュース、エンジニア、ミキサーをMy Bloody Valentine、Nine Inch Nails、DIIVなどの仕事で知られるSonny DiPerriが担当し、Chase Meier(ベース)、Bryan DeLeon(ドラム)、Nathan Hawelu(リード・ギター)をレコーディング・メンバーに迎え、Elliott Smithがかつて所有していたカリフォルニア州ヴァンナイスにあるビンテージ・アナログ/モダン・デジタル・レコーディング・スタジオ、New Monkey Studioで録音された。そしてもちろんSokoとZachary Cole Smithがゲスト参加している。

Launderの音楽は当初から予想以上の注目を集めており、Stereogumは「90年代のローファイとシューゲイザーが交差する場所」と評し、Gorilla vs. BearはJohnの「切なさと高鳴るコーラスで、これらの曲をずっと知っていたかのようにすぐに感じさせるようなセンス」に注目し言及している。2020年にライヴを休止し、彼は溢れるアイデアの作曲とアレンジに没頭する。思考をメロディーとテクスチャーに費やし、すべてのリソースが制作のギアに投入され、このアルバムのすべての音、ノイズ、そしてハミングまでもが彼の世界となった。そして完成したのが計13曲のフル・アルバムである。『Happening』は時代を超越し、メロディよりも大きなもの、カタルシスと優しさにフォーカスし、インディ・ロックの偉大なアーティストに敬意を表しながら、現代的で慎重な自省に基づくものであることが分かる。

「EPや7インチのリリースに比べ、より自立した作家へと進化したように感じるが、バンドなしにはこのレコードを作ることはできなかった」「バンドと一緒にリハーサルをすることで、曲に命が吹き込まれ、まるでスイッチが入ったようだった」と彼は言う。

冒頭を飾る「Unwound」は出だしにふさわしいパンチと高揚感のあるフックが効いている。この曲の初期のデモを「アリーナ・ロック」と称していたように、ザクザクのギター・リフで空間を埋め尽くす展開が印象的で、Nirvanaの「Serve The Servants」、The Jesus and Mary Chain「Darklands」、The Stone Rosesの「I Wanna Be Adored」などのアルバム・オープニングとして説得力のある楽曲で、彼の若かりし頃の静と剛が交錯するソングライティングを凝縮したまさに序章。故郷のダナポイントで古いギターで書いた孤独への頌歌である「Blue Collar」では、フィードバックがウネリをあげ、奇抜なチューニングで演奏されている。「曲作りの際、催眠状態になるまで30分ほど曲の一部をループさせることがあるが、ここでもそれが起こった。このリフはどこから来たのかわからないけど、このアルバムで最も好きな曲のひとつだよ。」と評している。「On A Wire」では、「あなたのわずかな部分すべて」を思い起こさせ、彼の歌詞のラインがギターの表現に反響し、穏やかな曲調からノイジーなギターを織り交ぜ緩急の効いた展開を見せる。

フランス人アーティストSokoがリード・ヴォーカルをとる「Become」は、きらめきと砕け散るようなギターの間に織り込まれたベースラインにヴォーカルが乗っていく。「この曲は、このアルバムの中で最もコラボレーションが捗った曲で、それがうまくいってとてもうれしかった。」と語っている。アルバム中最も短く甘い曲のひとつである「Chipper」は、うっすらとしたダウンキャストのギター・フレーズに、明晰なポップネスが加わっている。その簡潔な構成は、大胆な自信と飄々とした冷たさの両方を示している。この曲は、儚い欲望を告発するようなラブ・ソングだ。

デビュー作が荒削りな可能性に満ちていることが多い中、Launderは深く研ぎ澄まされたコレクションを作り上げている。本作はプロセス志向のアルバムであると同時に芸術と共に成熟する人の作品であり、スリリングでアンセミックな展開とともに自分の限界に挑戦するソングライターの音である。2020年代のオルタナ〜インディ・シーンを牽引することは間違いない大注目の逸材の誕生だ。


Track List:
01. Unwound
02. Intake
03. Blue Collar
04. On a Wire
05. Become (feat. Soko)
06. Beggar
07. Rust
08. Withdraw
09. Lockwood
10. Harbour Mouth
11. Chipper
12. Parking Lot
13. Lantern

Launder – Become (Feat. Soko) [Official Visualizer]

Launder – Unwound
https://www.youtube.com/watch?v=axMOjt2PBCA

Launder – Chipper
https://www.youtube.com/watch?v=nZ_z-yuawkc

 


DYLAN MOON “Option Explore” [ARTPL-172]


Artist: Dylan Moon
Title: Option Explore
Cat#: ARTPL-172
Format: CD / Digital

※解説・歌詞対訳: 清水祐也(Monchicon!)
※日本盤CDはLPと同じく15曲入り
※正方形紙ジャケット仕様

Release Date: 2022.06.17
Price(CD): 2,000yen + tax


ロサンゼルスを拠点に活動する様々なエッセンスを織り交ぜ唯一無二のドリーミーでカラフルなサウンドを見せるベッドルームSSW、Dylan MoonのMOJO、Pitchfork、Uncut、Loud & Quiet、Bandcamp Dailyなどで絶賛された2019年のデビュー作『Only the Blues』に続く名門RVNG Intl.からのセカンド・アルバム『Option Explore』で日本デビュー!

Dylan Moonの2枚目のフル・アルバム『Option Explore』は、過去と現在のポップの土俵をガラス越しに探索し、作り手がサブジャンルから次のジャンルへと移り変わる間に発見され捨てられた周波数、音色、夢によってフィルターを通した巧妙でカラフルな楽曲の集合体である。

彼の2019年のデビュー・アルバム『Only the Blues』からの大きな出発を告げるもので、その中心はサイケデリアの片隅にある寂れたフォーク・レコードである。少し神秘的ではあるが、最終的にはその内部の論理が明晰で、独立した、しかし歌える曲を惜しみなく収録しているのだ。2020年のEP『Oh No Oh No Oh No』は、彼の作曲とリスニングの習慣の変化を示唆し、2021年のコンピレーション『Moon’s Toons Vol.1』で最高潮に達することになる。『Option Explore』では、Dylanは意志を持って多数のものを紡ぎ出している。シンセポップの入念な研究、歪んでいながら揺るぎないギター・グルーヴへの傾倒、そして巧みな作曲能力によって、彼はありえない収束に身を任せ、ジャンルの神聖さを無視した、深く未来的なものに到達している。

『Option Explore』の指針となったのは、「探索/利用のトレードオフ」という概念だった。これは、計算神経科学や精神医学で採用されている採餌行動のメカニズム。彼は探索的採餌を楽曲制作のマニフェストとして掲げ、サウンド・アレンジに何百時間も費やし、終わりのない、際限のない音楽を構築している。これらの曲の多くは、決定的な作曲の慣習を避け、プリセットの再生ボタンを押すというより、ラジオのダイヤルを回すような音になっている。曲はまるで途中から始まったかのように開始し、ほとんど前触れもなくフェードアウトしていくので、音が溶けていくような感覚を味わうことができる。

印象的である忘れ去られていた懐かしいデジタルな音色のリプロセッシングは、Television PersonalitiesやCleaners From Venus、そしてThe Clientele、Cate Le Bonといったその後のリバイバリストのポップ・クオリティと奇抜さに呼応している。しかし、彼の研究的な素材の探求と再利用は想像力に富んだもので、単純なノスタルジアではない。彼のプロセスが描こうとすることは、見たことのない色を視覚化しようとするような一見不可能とも思えるものであり、『Option Explore』は多くのものを参照しヒントを得ているが、最終的には全く新しいものを探求することを選択している。

学生時代に電子音楽制作とサウンド・デザインを学び、ポップ・ミュージックの正確さに惹かれるようになった。その純粋さは『Option Explore』で凝縮され、強力な効果を発揮している。Dylanは、Scritti Polittiの洗練されたポップ美学、Buddy Hollyの教科書的なコード進行、J Dillaの断片的な構築感を取り入れた、一種の超文学的ジャンル・ハイジャッカーである。しかし、Moonはこれらの参照点を定型的な楽曲に仕上げるのではなく、それぞれの断片を無意識のうちに認識できる瞬間として再構築することを選択した。『Option Explore』は様々な要素を自ら咀嚼しエディットした独創的な作品であり、決して作風の模倣ではない。

本作の収益の一部は、ロサンゼルスで唯一、住居、健康、雇用、支援活動を通じて女性のホームレス状態を解消することに特化した組織、Downtown Women’s Centerのために使用されます。


Track List:
01. 10 Apples
02. Spandex Simple
03. Creaking
04. Plot Points
05. Dröm
06. Hmm
07. Understand
08. I-80
09. Fortuna
10. Again
11. Deep Time
12. Niddle Noddle
13. Honey Dewy
14. Hello Mirage
15. Look
※日本盤はLPと同じ15曲入り(US盤CDは13曲)

 


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