コネチカット州の郊外で生まれ育った彼は進学のためにシカゴに引っ越すが、そこで不眠症を発症し無数の眠れぬ夜を過ごす中、 Mister Liesとしての活動をスタートした。閉じ込められた部屋の中で寄せ集めた楽器とキーボードとラップトップで音楽を制作。2012年にセルフ・リリースに てBandcampで発表した『Hidden Neighbors EP』(収録曲「False Astronomy」のMVはYouTubeで100万近い再生回数)は、ポストダブステップ以降のビート~エレクトロニック・ミュージック・シーンで注 目を集め、ネットを主体に話題となっていった。。そしてデジタル・リリースされた、Jessica Blanchetをヴォーカルにフィーチャーしたシングル「I Walk (ft. Jessica Blanchet)」、Lefseからの7インチ「Dionysian」を経て、2013年にフル・アルバム『Mowgli』をリリースした。現在は ニューヨーク~グリーン・マウンテンを活動の拠点としている。
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Author: PLANCHA
アイルランド出身の若干18歳のプロデューサー、Jack Colleranによるソロ・プロジェクト。Soundcloudでは自身のトラックに加え、リミックスなども公開しているが、現在リリースされている正式音源は今年ヴァイナルとデジタルのみでリリースされたセルフ・タイトルEPのみである。そのEPによってウィッチハウス~チルウェイヴ以降のシーンの期待の新星として注目されるようになる。トラック・メイクのセンスは18歳ながらずば抜けていて、今後のエレクトロニック・シーンのキーマンとなることは間違いない。
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LAを拠点に活動する、4人組バンド。2010年に活動を開始し、シングルやEPなど、自主制作によるデジタル・リリースを主体にしつつ活動し、2011年にはProgress Productionsからアルバム『Shadows』をリリース。本作の元になっているのは2011年にリリースされたEP『Night Escape』である。
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“不動産”なる奇妙な名前を持ったリアル・エステイトは、ハドソン川を挟んだニューヨークの西隣、ニュージャージー州郊外の幼馴染みによって結成されたバンドだ。ソングライティングを担当するヴォーカル/ギターのマーティン・コートニー、ギターのマット・モンデナイル、ベースのアレックス・ブリーカーの3人は、高校時代から数多くのバンドでプレイしてきたが、その中には、ウィーザーのファースト・アルバムを全曲コピーする“ブルー・アルバム・バンド”なるバンドや、現在はヴィヴィアン・ガールズのメンバーとして活躍するキャシー・ラモーンの16歳の誕生パーティーで結成された、ストロークスのコピー・バンドも含まれていたという(ちなみに、先日XLから南北戦争をテーマにしたセカンド・アルバムをリリースしたタイタス・アンドロニカスのメンバーも当時からの知り合いで、マーティンは一時期、タイタス・アンドロニカスに在籍していたこともあるそうだ)。
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2004年に当時ベンジャミン・カーティスがメンバーであったシークレット・マシーンズと、アレハンドラ、クラウディアの、双子のデヘーザ姉妹がメンバーであったオン!エアー!ライブラリー!がインターポールのツアーのオープニング・アクトを務めた際に出会い、結成に至る。バンド名はツアー中に夜中のPBS(アメリカの公共放送)で放送していた、1980年代に南米に存在してかもしれないという伝説のスリ養成学校「School of Seven Bells」が元となっている。
まずは07年にUKのシューゲイザー系のレーベル、Sonic Cathedralからシングル”My Cabal”でデビュー。その後クラウディアと共にア・クラウド・ミレヤというデュオでも作品をリリースした、ギレルモ・スコット・ヘレンによるプレフューズ73の作品『プレパレイションズ』のリード・トラック「クラス・オブ・73・ベルズ」にフィーチャーされたことで一躍注目を集め、その後ツアーも共にする。他にもブロンド・レッドヘッドなどとのツアーを経て、エクスペリメンタル系のレーベル、テーブル・オブ・ジ・エレメンツのロック・セクションであるラディウムから12インチ、『Face to Face on High Places』をリリース。翌08年、老舗インディ・レーベル、Suicide Suqueezeから7インチ、『Silent Grips』のリリースした後、Ghostly Internationalと契約。ファースト・アルバム『アルピニズムス』をリリースした。幅広い層のリスナーから支持を集め、日本でも08年末の代官山UNITのカウントダウン・イベントのメイン・アクトとして初来日、09年にはサマー・ソニックに出演。その後も世界各地をツアーで回り、2010年に待望のセカンド・アルバム、『ディスコネクト・フロム・デザイア』をリリース。こちらも各所で好評を博し、バンドは順風満帆だった。そんな中、2010年秋のツアー中にクラウディアが突如脱退を発表。しかしバンドは活動を休止することなく、当時すでにアナウンスされていた来日公演もベンジャミン、アレハンドラ、そして当時のサポート・ドラマー、SHIGETOと共に行われた。
その後はソロに専念することとなったSHIGETOに代わり、ライヴのサポート・ドラマーをブルックリンの5人組、ソフトの元メンバーでもあるクリストファー・コリーが務め活動を続行。2012年2月に2人編成となってからは初となるサード作にして、ラファイエという主人公の女の子と、彼女に取り憑く幽霊にまつわる架空のストーリーを元にしたコンセプト・アルバム、『ゴーストーリー』をリリースした。クラウディアの脱退によりヴォーカル・ハーモニーは失ってしまったが、残された2人はこのピンチを見事にプラスに昇華し、アーティストとしてのさらなる成長が窺える作品を完成させた。もちろんメロディ・センスやアトモスフィアは前作までの流れを汲むものであるが、彼らは失ったものを単に補うのではなく、自らが進化することでサウンドを別の次元へと到達させている。ヴァリエーション豊かなギターを核にしたトラックは、80年代ポップス、シューゲイザー、アンビエント・エレクトロニックなどのレイヤーがサウンドまでが重層的に融合しており、これまでには無いスケールと質感で、ヴォーカルとメロディを立体的に描き出していくようなムードがある秀作だ。
3rdアルバムリリース後はクリストファーに加え、クラウディアのポジションとなるキーボード/ヴォーカルにワシントンのシンセ・ポップ・バンド、ペインティッド・フェイス(Painted Face)のメンバー、アリー・アルヴァラド(Allie Alvarado)を迎え、4人編成でライヴを行っていたが、4thアルバム制作中にベンジャミンがT細胞性リンパ芽球性リンパ腫に倒れ、2013年末に惜しくも他界した。