マルチハイフネイト・アーティスト、Kate ShilonosovaによるKate NVが、新曲「early bird」を公開しました。インストゥルメンタルで2分半強のコンパクトな楽曲で、2020年のアルバム『Room for the Moon』のアヴァン・ポップ・モードとは若干異なっていますが、2021年のシングル「d d don’t」や2022年に軍事紛争地域から避難する人々を支援する団体Helping To Leaveへのベネフィットのためにリリースした長年のコラボレーターであるAndrey Bessonovと即興で作った音楽のセレクション作品『bouquet』に続く、軽快な趣きのサウンドとなっています。
「early bird」は、陽気で熱狂的で、意図的に荒廃させた音の集合体です。渦巻きやスプリング、ピエロの自転車のクラクションを模した金管楽器、アート・オブ・ノイズ風の弦楽器の突き刺すような音、膨らむ風船、そしてもちろん、ねじまき鳥のさえずりと鳴き声の群れが丸ごと入っているのです。この曲の唐突な終わり方は、アーティストが曲の構成に新しいアプローチを取ったことを示唆しています。音楽的な驚きと興味の瞬間的な断片、あるいはKateが言うところの「面白い小さな音」- ここではミクロがマクロとなり、視点が鮮やかな驚きに変わります。
Kateの持ち前のユーモアのセンスと、音楽へのアプローチの遊び心をさらに高め、「early bird」はリスナーを万華鏡のゴーグルをつけて、彼女の見ている世界を一瞬だけ見つことができるように誘います。ゴーグルをかけても効果がない場合は、Vladimir “Vova” Shlokovによるミュージック・ビデオをご覧ください。
Kate NV new single “early bird” out now
Artist: Kate NV
Title: early bird
Label: PLANCHA / RVNG Intl.
Format: Digital Single
Buy / Listen: https://orcd.co/a2em69a
Kate NV — Early Bird (Official Video)
YouTube: https://www.youtube.com/watch?v=86UHdsbNZKs
created by Vladimir Shlokov
KATE NV:
ロシアはモスクワをベースに活動しているプロデューサー/DJ/演奏家/ヴォーカリスト、ケイト・シロノソヴァによるソロ・プロジェクト。元々はSonic YouthやDinosaur Jr.などに影響を受けたオルタナティヴ・ロック〜ポストパンク・バンド、Glintshakeのヴォーカルとして活動。また、同時に20世紀のクラシカルなミュージシャン達とCornelius Cardewのアイデアとアヴァンギャルドなコンポーズを再構築するMoscow Scratch Orchestraのメンバーでもある。それらと平行してソロとしてNVを始動させ、2014年にジャパニーズ・ポップスやニュージャックスウィング、90’s R&Bなどの影響を感じさせるEP『Pink Jungle』を発表し注目を集め、同年、Red Bull Music Academy Tokyoで初来日を果たす。2016年に待望のソロ・デビュー・フル・アルバム『Binasu』を2016年にGiant ClawとSeth Graham主宰の重要レーベル、Orange Milkからファースト・アルバム『BINASU』をリリース。各所で絶賛され、世界各国をライヴで飛び回る。その才能はエクスペリメンタル・ミュージック・シーンの最先鋭レーベルであるブリルックリンのRVNG Intl.の目にとまり、契約を果たし、2018年にセカンド・アルバム『для FOR』をリリースした。その後初の単独来日ツアーを成功させ、収録曲「вас YOU」は細野晴臣のラジオで2度に渡りプレイするなど、日本でも話題となり、浜離宮恩賜庭園で開催された花紅柳緑(RED BULL MUSIC FESTIVAL TOKYO 2019)への出演も果たした。2020年待望のサード・アルバムを完成。引き続き現代エクスペリメンタル・ミュージックの最先鋭レーベル、RVNG Intl.からリリースした。