Active Child / Mercy [CD]
Active Child / Mercy [CD]
インディらしい美学を武器に、
さらにその前へと進んだ未来のR&B。
Active Childが今こそ鳴らす、不変のポップ・ミュージック。
ー 羽鳥麻美 (rockin’on)
傑作『You Are All I See』から約4年。遂にActive Childのセカンド・フル・アルバムが完成!ハープやピアノの美しい音色と、天空へと誘うかのようなエンジェリックで崇高なヴォーカル/ハーモーニーが融合し、さらにオーセンティックに彩りを増した、極上のエレクトロ・アトモスフェリックR&B!
LAを拠点に活動しているPat Grossiによるプロジェクト、Active Childの4年ぶりとなるセカンド・アルバム。彼は父親がプラオリティ・レコードで働いていた関係で、ヒップホップ/ラップ・ミュージックに囲まれて育ち、フリースタイル・バトルやビート・ボックスに挑戦していた時もあるらしい。また同時に学校の聖歌隊に参加し、そこでの実力が認められ、周 囲に薦められて名門・フィラデルフィア少年合唱団(Philadelphia Boys’ Choir)のオーディションを受け、見事合格する。そして、そこで構築されたアレンジのゴスペルなどを学んだことがベースとなり、現在の自身のヴォーカ ル・スタイルが形成されている。2010年の初夏に6曲入りのデビューEP『Curtis Lane』をリリースし、そのノスタルジックなシンセ・ポップは、当時のムーヴメンとであったグローファイ/チルウェイヴの波に乗って一挙に注目を集め、 NMEの「50 BEST NEW BANDS OF 2010」にも選出された。そして2011年にファースト・フルアルバム『You Are All I See』を発表。盟友How To Dress Wellも参加した本作は、New Orderを彷彿とさせる80年代的なドラムからダンサブルなヒップホップ・ビートまでを横断するリズムに、感情揺さぶる美しいハープの音色、 R&B的なメロディが融合し、ドリーミーで重層的なシンセとBon IverやJames Blakeとも比較される、Patの中性的で美しくソフトなヴォーカルのレイヤーが溶け込んでいくドリーミーで気高いサウンドをみせ、各所で絶賛された。 同年12月には初来日公演も果たし、ここ日本でも知名度を上げた。
2013年にMikky EkkoやEllie GouldingをフィーチャーしたEP『Rapor』を経て、遂にリリースとなるセカンド・フル・アルバムがこの『Mercy』である。もちろんこれま での延長線上といえるサウンドではあるが、より気高くオーセンティックに進化を果たしている。Blonde RedheadやFever Rayなどを手掛けて来たVan Riversと共にブルックリンで録音された本作は、ハープとピアノを主体に作曲されており、シンプルながら緻密なアレンジと構築が施されている。低音が 心地よく効いたベース、時に意表をついてくる的確且つダンサブルなエレクトロニック・ビートを土台に、美しいハープやピアノが時にリヴァーブ に彩られながらパットのエンジェリックなヴォーカルやコーラスと絡み合い展開していくエモーショナルなエレクトロR&B〜ブルーアイ ド・ソウル。太いベースにエレクトロニクスによるアトモスフィアと立体的な音像、そしてヴォーカルのコンビネーションが見事で、ファーストを 上回る傑作に仕上がっている。幅広いリスナーに受け入れられることは間違いないが、パットが敬愛するElliott Smithを好まれる方にも是非聴いていただきたい。
TRACKLISTING:
01. 1999
02. These Arms
03. Never Far Away
04. Darling
05. Mercy
06. Midnight Swim
07. Stranger
08. Temptation
09. Lazarus
10. Too Late
11. No More Mistress (Bonus Track)